北京見聞録

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サース顛末記 

ちょうどSARSで騒がしかったあの頃、2003年の5月。
まさに渦中の北京にいたのです。

政府も隠していたので、最初は香港の方だから問題ないと周囲も楽観視していた
けれど、その後はご存知の通り・・。


しかし、北京にも感染者がたくさんいる!と認知されてから、迂闊にも
誘われるまま人ごみの多いクラブなんかに行ってしまいました。
周りがうるさいので、友達としゃべるのに声を枯らしてしまい、翌朝は喉が痛く
身体も何か熱っぽくい。


翌日バイト先の駐在員氏に、「アレ?風邪ですか?」と聞かれ
「それが、昨日、クラブに行ってしまって~><」と答えると、
「ウワ~!」(彼の心の声→「うつるやんか(ノ゜ο゜)ノ」と後ずさりされた。


他にはこんなこともあった。
スタッフの李さんが外出先から電話をかけ、私がそれを受けた
(彼は日本語が話せないので中国語で)
「・・熱があったので医者に行った。お医者さんは私の病気はたいしたことは
無いと言った。でも今日はもう出勤しません。・・それと事務所をきれいに
消毒するよう皆に伝えて下さい」とのこと。
そして私に 「・・わかった?」 と確認してくる。
 「・・あ、わかりました!」と応えながらも、(え~、でも事務所を消毒しろ
って事はサースの疑いがあるのかも・・?)と思いながらメモをとり、
李さん直属の日本人上司の机にそれをメモを置いた。


 しばらくすると、その上司が外出先から戻り、私のメモを見て慌てて走って
来て「このメモ本当ですか!?」と。やっぱり「え!?」って思うよね~(;'∀')


そのあと私は会議室に呼ばれ、駐在員さん全員が揃っていて色々聞かれました。
No1の上司が、「このメモの中で{事務所を消毒しなさい}と言ったのは、
お医者さん?それとも李さん個人の判断か、どっちかわかりますか?」と。
たしかにハッキリわからなかった。

すると、「李さん個人の判断なら、別に問題ではない。でも医者が言ったの
なら、そして万一この事が外に漏れたら、世界的なニュースになってし
まいます」と。

ややこしいことに李さんに何度連絡しても繋がらないそうだ。


咎められたわけではなかったが、しょぼんとして受付に戻ると、
中国人スタッフが私に微笑みながら、ぞろぞろ帰りはじめた。
会議のあと、今日はとりあえず、大事をとって社員を早めに帰社させることに
決めたらしい。


ちなみに翌日、李さんと連絡がとれ、事務所消毒云々は李さんの個人判断で
言ったことで、李さんもサースではなくただの熱だったそう。
李さん、こっぴどく怒られたらしい。


この李さん、すごく良い人なんです。
バイト扱いの私はビルの通行証がないままだったんですが、それも出して
くれたし(本当は駐在員の許可がいる)
通行証がなくてもセキュリティのお兄さんと顔みしりでフリーで入れたけど
やっぱり有ったら便利なので。
良く気がつくから、いろいろ権限を越えたことを指示しちゃって結局怒られ

ちゃうんですよね。
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