北京見聞録

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民國の名媛 ~梅蘭芳の愛人・孟小冬~

    

              孟小冬  

孟小冬は当時、大変な人気のある京劇役者でした。

しかも専門は男役(老生ラオションという中年男性で歌声がメインの役)
       

          諸葛孔明に扮する孟小冬

梅蘭芳と孟小冬、二人の出会いは舞台共演がきっかけだと言われています。
孟小冬が18才、梅蘭芳が31才の時でした。
次第に親密な関係に発展し、梅蘭芳はごく簡単な式をあげ、小冬との屋敷を構えます。 

      


しかし当時彼にはすでに妻が二人もいました!
先に結婚した一人目の妻との間の子供が早世し、周囲のすすめに従って(跡継ぎをもうける為)二人目の妻も迎えていたのです(中華民国時代はまだ一夫多妻)


     

        一人目の妻(王明華)



    

       二人目の妻(福芝芳) 気ぃ強そう・・



そんな状況に第二夫人(実質正妻)の福芝芳は面白いはずもない。
梅の伯母の葬儀に際し、弔問に訪れた小冬を第一夫人のとりなしも聞かず追い返し、、、
小冬は梅氏の態度にも失望したのでしょう。彼のもとを去ります。
      
その後は彼女にかねてから思いをよせていた杜月笙と一緒になり、
彼の五番目の夫人に収まります。

       


のちに終の棲家を台湾に移し、1977年に台北で没します。70才でした。


梅蘭芳の愛人ということで広く知られていたので、北京では暮らしにくかったのかもしれませんが、その後の中国の激動の歴史を思うと台湾に移ってかえって良かったんじゃ…と思います。
             綺麗な人

      
       服装センスもいい♪


映画「花の生涯~梅蘭芳」ではチャン・ツィイーが彼女を演じました。     



満州貴族の王敏彤とも親交があった小冬。
彼女と一緒に撮影した写真も残っています(添付の記事も見てね)

   


貴族のみ着用が許される豪華な髪飾りと旗袍(チーパオ)を身に着け、少しぎこちないが嬉しそうな表情をしている。
       
    

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